京都国際が決勝進出を決めた。左腕の中崎琉生(るい)投手(3年)が天理打線を4安打1失点に抑え、完投した。

8奪三振のうち、見逃し三振は5つ。体重移動の際に左の軸足が折れていたが、それを立てるように改善し、勢いが増した。特訓を重ねたインコースへの投球で攻め、長打を許さなかった。「今まで近畿は準決勝で負けていて、チームとして非常に大きいこと。相手の手が出ないボールは、自分の求めてきたボールで結果が出てよかった」と初の決勝進出を喜んだ。

新チーム当初、主将は中崎と藤本陽毅内野手(3年)の2人体制だったが、藤本が体調不良で一時離脱し、中崎が1人で担当。だが今春のセンバツ初戦敗退後「周りを見るのはしんどい」と中崎は藤本へバトンを渡した。「(今では)『周りがよく見えるようになった』と言われる。背負うものが少し楽になりました」。ただ、持ち場への責任感に変わりはない。「京都国際の背番号1を背負う自覚とプライドを持って、マウンドに」と智弁和歌山と対戦する2日の決勝でも躍動する。